(平成28年度の記事です)

ccc

職員室に入院していた
うさぎのビッちゃんが
11月22日亡くなりました。

「元気になってね」
と毎日お見舞いに来てくれていた子どもたちに
ビッちゃんが天国に行ったことを
どうつたえたらいいのか?

悩んだすえに先生たちは
命の大切さを伝える
ビッちゃんの「紙芝居」をつくり
子どもたちにみてもらうことにしました。

※紙芝居をご覧になりたい方はコチラ・・・
http://blog.goo.ne.jp/emp007062


紙芝居を読むのは
懸命に看病をつづけたクラス担任の先生たち・・・

できれば泣かずに読みたかったのですが、
こらえきれずに
おもわず涙がこぼれてしまいました。

子どもたちは、そんな思いのこもった紙芝居を
真剣な面持ちで聞いていました。

ビッちゃんのことを心配し、
何度もお見舞いにきてくれていた女の子は
紙芝居で、ビッちゃんが死んでしまったことを知ると
「ビッちゃんかわいそう」
と大粒の涙をポロポロこぼしました。

別の女の子は、
ビッちゃんが、天国の雲になったことを知ると、
窓のそばに駆け寄り
「ビッちゃんにあいたいよ。ビッちゃんにあいたいよ。」
と、雲を見ながら何度も叫びました。

また、ある腕白な男の子は
「なんでビッちゃんは小学校に一緒にあがれないの?
そんなの嫌だなぁ」
と、涙をこらえて話していました。

また別の男の子は、
自分のおじいちゃんがなくなったことを思い出し
「ぼくのおじいちゃんは2人とも死んじゃったの。
ぼく、天国に行って、おじいちゃんやビッちゃんにあいたいなぁ」
と、涙をにじませながらつぶやいていました。

先生たちは、そんな子どもたちに
「ビッちゃんもおじいちゃんも、
自分を大事にし、命の限り生きたの。
だからみんなは、簡単に死んだりしちゃダメなんだよ。
自分の命を大事にしてねって、
きっとビッちゃんも言っているよ」
と伝えていました。

年少さんのクラスでは
「死」に立ち会ったことがなく、わからない子もたくさんいて
「ビッチャンは何匹いるの?」
「どこにいるの?」
「今もお外にいるんだよね?」
と、いろんな質問がおこりました。

でも、年中さんや年長さんが泣いている姿を見たり
おじいちゃんのいるお友達たちが
ビッちゃんの遺影にかけより手を合わせている姿を見るうちに
「ビッちゃんは何匹いるの?」と質問していた女の子が、
「ビッちゃんは一つしかいないんだね・・・」と
お話しするようになりました。

お友達から、
大切なことを学んでゆく
エムポリアムの子供たち・・・

やがて子どもたちは
「ビッちゃんの雲を探しに行こう」
と、園庭に駆け出してゆきました。

みんなで空を見上げ、
一生懸命ビッチャンを探していると
とても不思議なことが起こりました。

本当にビッちゃんそっくりな雲が
お空に浮かんでいるのです

「ビッちゃんが、あいにきてくれたぁ」

子どもたちから歓声が起こり
みんなは、雲の形が変わるまで
ビッちゃんに手を振り続けてしました。

涙の数だけ優しくなれるという言葉がありますが、
ビッちゃんは、
生きる(死ぬ)姿を通して、
子どもたちの心に
優しさの根っこを生やしてくれたのかもしれません。

ビッちゃん長い間ありがとう・・・