「みそつき大会」の紹介です(平成29年度の記事です)
この行事は29年間続いてきたエムポリアム幼稚園の伝統行事。
完全給食のエムポリアム幼稚園では、子どもたちに、日本の伝統的な保存食である、みそ作りを経験してもらい、自分たちでしこんだ味噌をつかって、おいしい味噌汁を飲んでもらおうと、「みそつき大会」を平成元年から始めました。
今年、みそつきに参加したのは、3歳~6歳までの145名の園児たち。
同じ堤下町内にある太田屋こうじ店のご主人の指導のもと、味噌づくりを子どもたちに経験してもらいました。
今日仕込んだ味噌は全部で2斗(104㎏)。
まずはじめに、じっくりコトコト煮て、やわらかくなった大豆を機械ですりつぶします。
使用する大豆は、青森県産の一等大豆。
大粒でうまみがギュッと凝縮された一等大豆は、わずかしかとれず、とっても貴重な大豆なんですよと、太田こうじ店のご主人が教えてくれました。
子どもたちは、つぶれた大豆がにょろにょろ機械から出てくる楽しさに大興奮。
にょろにょろ出てくるたびに、大歓声がおこっていました。
続いて、糀(こうじ)を細かくほぐします。
創業明治38年の太田こうじ屋さんによれば、糀は、味噌、醤油、酢、酒、甘酒、漬物など、日本の発酵食品作りに欠かせない原料として、古くから作り続けられてきたそうです。
その栄養価は点滴にも匹敵すると言われているそうで、昔は「産後の日経ちが悪けりゃ、(糀で作った)甘酒飲ませ」と言い、 産後の母親に積極的に飲ませたといいます。
子どもたちが、麹の温かい感触に触れると、なぜか笑顔になるから不思議です。
「楽しいね~♪」
「きもちいいい~♪」
「おいしくな~れ♪」
と、一生懸命糀を細かくほぐしてくれました。
糀の味見をしてみると。
「かた~い。でもおいしいね♪」
「あま~い」
と、糀のおいしさにみんなびっくりしていたようでした。
続いて、つぶした大豆と、ほぐした糀と、塩を混ぜ合わせます。
今回使った材料は、大豆2斗(26.2㎏) 麹2斗4升(19.2㎏) 塩14.4㎏
全部で2斗(104㎏)にもなる量の味噌を、力を合わせて混ぜ合わせてゆきます。
みんな、大豆と糀の包み込まれるような、やわらかい感触に大興奮。
夢中になって、味噌の仕込みを手伝ってくれました。
練り上げた大豆を味見してみると
そのおいしさにみんなビックリ!
こうして練り合わせた材料を樽に詰め、時間をかけて発酵させるとおいしい味噌が出来上がります。
太田こうじ店のご主人から「混ぜ合わせた材料をどのぐらい発酵させると味噌になると思いますか?」クイズが出され、
エムポリアムの味噌は、自然の働きにまかせて、ゆっくりと発酵させるので、約半年ほど寝かせると、おいしい味噌になりますと教えてくれました。
ちなみにスーパーで売っている大量生産の味噌は、発酵を促進する菌を大量に投入し強制的に発酵させるので、約1か月ほどで店頭に並ぶそうですよ。
大事なことをたくさん教えてくださった、太田こうじ店のご主人に、最後みんなで「ありがとうございます」のご挨拶。
味噌は太田こうじ店の発酵室で、
子どもたちにおいしい味噌汁を飲んでもらう夢を見ながら
半年間、発酵の眠りにつきます。
「おいしくな~れ♪」
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